蓮華草のブログ

ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。(中村元訳『ブッダの真理のことば・感興のことば』岩波文庫)

ダンマパダで学ぶパーリ語

ダンマパダで学ぶパーリ語 目次

Dhamma-pada 真理の言葉 (法語) 1. Yamaka-vagga ひと組みずつ (対の章) ダンマパダで学ぶパーリ語 1 (1. 2.) ダンマパダで学ぶパーリ語 2 (3. 4.) ダンマパダで学ぶパーリ語 3 (5. 6.) ダンマパダで学ぶパーリ語 4 (7. 8.) ダンマパダで学ぶパーリ語 5 (9. …

ダンマパダで学ぶパーリ語 190 (423.)

423. Pubbe-nivāsaṃ yo vedi, sagg'āpāyañca passati, 前世を 所の者 知りし 天界と苦界を/又 見る atho jātikkhayaṃ patto, abhiññā-vosito muni, 時に 生の尽滅に 到達せる 直観智を完成せる 牟尼 sabba-vosita-vosānaṃ, tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 一切の…

ダンマパダで学ぶパーリ語 189 (421. 422.)

421. Yassa pure ca pacchā ca, majjhe ca n'atthi kiñcanaṃ, 所の者 前に 又 後に 又 中間に 又 否/あり 何かが akiñcanaṃ anādānaṃ, tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 無所有の 無執著の 其を/我は 言ふ 婆羅門と (また前に、また後に、また中間に何物かのあるこ…

ダンマパダで学ぶパーリ語 188 (419. 420.)

419. Cutiṃ yo vedi sattānaṃ, upapattiñca sabbaso, 死を 所の者 知りし 有情の 転生を/又 全て asattaṃ sugataṃ buddhaṃ, tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 執著無き よく行ける 覚れる 其を/我は 言ふ 婆羅門と (有情の死を、また転生を全て知り、執著無く、よく…

ダンマパダで学ぶパーリ語 187 (417. 418.)

417. Hitvā mānusakaṃ yogaṃ, dibbaṃ yogaṃ upaccagā, 捨てて 人の 結縛を 天の 結縛を 越へし sabba-yoga-visaṃyuttaṃ, tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 全ての結縛より離れたる 其を/我は 言ふ 婆羅門と (人の結縛を捨て、天の結縛を越へし、全ての結縛より離れ…

ダンマパダで学ぶパーリ語 186 (415. 416.)

415. Yo'dha kāme pahatvāna, anāgāro paribbaje, 所の者/此界に 欲を 断ちて 出家せる 遍歴すべかる kāma-bhava-parikkhīṇaṃ, tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 欲楽の有を消尽せる 其を/我は 言ふ 婆羅門と (此界に欲楽を断ちて、出家し遍歴すべかりて、欲楽の有(…

ダンマパダで学ぶパーリ語 185 (413. 414.)

413. Candaṃ va vimalaṃ, suddhaṃ vippasannamanāvilaṃ, 月が 如く 垢穢無き 浄まれる 明浄となれる/濁り無き nandī-bhava-parikkhīṇaṃ, tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 歓楽の有を消尽せる そを/我は 言ふ 婆羅門と (曇り無き月が如く浄まり、明浄にして濁り無く…

ダンマパダで学ぶパーリ語 184 (411. 412.)

411. Yass'ālayā na vijjanti, aññāya akathaṃkathī, 所の者/執著が 否 ある 了知して 疑ひ無き amat'ogadhamanuppattaṃ, tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 不死の境地に深入せる 其を/我は 言ふ 婆羅門と (執着のあること無く、了知して疑ふこと無く、不死の境地に…

ダンマパダで学ぶパーリ語 183 (409. 410.)

409. Yo'dha dīghaṃ va rassaṃ vā, aṇuṃ thūlaṃ subh'āsubhaṃ, 所の者/此界に 長き 或は 短き 或は 微小の 粗大の 浄と不浄の loke adinnaṃ n'ādiyati, tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 世で 不与の 否/取る 其を/我は 言ふ 婆羅門と (此界に於て、或いは長く、或…

ダンマパダで学ぶパーリ語 182 (407. 408.)

407. Yassa rāgo ca doso ca māno makkho ca pātito, 所の者 貪が 又 瞋が 又 慢が 覆が 又 落ちたる sāsaporiva āraggā, tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 芥子粒が/如く 錐尖より 其を/我は 言ふ 婆羅門と (錐尖より芥子粒が落つる如く、その貪と瞋と慢と覆とが落…

ダンマパダで学ぶパーリ語 181 (405. 406.)

405. Nidhāya daṇḍaṃ bhūtesu, tasesu thāvaresu ca, 下に置きて 笞杖を 生類の間に 戦慄ける 動ぜざる 又 yo na hanti na ghāteti, tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 所の者 否 殺す 否 殺さしめる 其を/我は 言ふ 婆羅門と (戦慄(わなな)けると動ぜざる生類の間に…

ダンマパダで学ぶパーリ語 180 (403. 404.)

403. Gambhīra-paññaṃ medhāviṃ, magg'āmaggassa kovidaṃ, 智慧深き 賢き 道と非道の 熟知者 uttam'atthamanuppattaṃ, tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 最上義に/到達せる 其を/我は 言ふ 婆羅門と (智慧深く賢く、道と非道を熟知せる者にして、最上義に到達せるを…

ダンマパダで学ぶパーリ語 179 (401. 402.)

401. Vāri pokkhara-patte va, āraggeriva sāsapo, 水が 蓮葉の上の 如く 錐の先の/如く 芥子が yo na limpati kāmesu, tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 所の者 否 汚る 諸欲の為に 其を/我は 言ふ 婆羅門と (蓮葉の上の水が如く、錐の先の芥子が如く、諸欲の為に…

ダンマパダで学ぶパーリ語 178 (399. 400.)

399. Akkosaṃ vadha-bandhañca, aduṭṭho yo titikkhati, 悪罵を 打撲や捕縛を/又 悪無き 所の者 耐ふ khantī-balaṃ bal'ānīkaṃ, tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 忍力ある 強軍なる 其を/我は 言ふ 婆羅門と (罵りを、また打撲や捕縛を耐ふる悪無き者、忍力ありて…

ダンマパダで学ぶパーリ語 177 (397. 398.)

397. Sabba-saṃyojanaṃ chetvā, yo ve na paritassati, 全ての結縛を 断ちて 所の者 実に 否 怖る saṅg'ātigaṃ visaṃyuttaṃ tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 執著を超越せる 離縛せる そを/我は 言ふ 婆羅門と (全ての結縛を断ちて、実に怖るること無き者、執著を…

ダンマパダで学ぶパーリ語 176 (395. 396.)

395. Paṃsu-kūla-dharaṃ jantuṃ, kisaṃ dhamani-santhataṃ, 糞掃衣を持せる 人を 痩せたる 血管の広がれる ekaṃ vanasmiṃ jhāyantaṃ, tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 独り 林に於て 禅定せる そを/我は 言ふ 婆羅門と (糞掃衣をまとひ、痩せて血管が現れ、独り林…

ダンマパダで学ぶパーリ語 175 (393. 394.)

393. Na jaṭāhi na gottena na jaccā hoti brāhmaṇo, 否 螺髪で 否 氏姓で 否 生れで 也 婆羅門 yamhi saccañca dhammo ca, so sucī so ca brāhmaṇo. 所の者 真実が/又 法が 又 そは 浄き そは 又 婆羅門 (婆羅門たる所以は、螺髪に非ず、氏姓に非ず、生れに…

ダンマパダで学ぶパーリ語 174 (391. 392.)

391. Yassa kāyena vācāya manasā n'atthi dukkaṭaṃ, 所の者 身で 言で 意で 否/ある 悪作が saṃvutaṃ tīhi ṭhānehi, tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 御せる 三で ある そを/我は 言ふ 婆羅門と (身によれる、ことばによれる、意によれる悪作(あくさ)のあること無…

ダンマパダで学ぶパーリ語 173 (389. 390.)

389. Na brāhmaṇassa pahareyya, n'āssa muñcetha brāhmaṇo, 否 婆羅門を 打つべし 否/是に 放つべし 婆羅門は dhī brāhmaṇassa hantāraṃ, tato dhī yassa muñcati. 咄 婆羅門を 害す者に 其より 咄 其に 放つ (婆羅門を打つべからず。この者に婆羅門は怒り…

ダンマパダで学ぶパーリ語 172 (387. 388.)

387. Divā tapati ādicco, rattimābhāti candimā, 昼に 輝く 太陽は 夜に/輝く 月は sannaddho khattiyo tapati, jhāyī tapati brāhmaṇo, よく武装せる 戦士は 輝く 禅定ある 輝く 婆羅門は atha sabbamaho-rattiṃ buddho tapati tejasā. 又 常に/昼夜に 仏…

ダンマパダで学ぶパーリ語 171 (385. 386.)

385. Yassa pāraṃ apāraṃ vā, pār'āpāraṃ na vijjati, 所の者 彼岸が 此岸が 或は 彼岸・此岸が 否 有る vītaddaraṃ visaṃyuttaṃ, tamahaṃ brūmi brāhmaṇaṃ. 怖れ無き 離縛せる そを/我は 言ふ 婆羅門と (彼岸(ひがん)、或いは此岸(しがん)、彼岸・此岸の有る…

ダンマパダで学ぶパーリ語 170 (383. 384.)

26. Brāhmaṇa-vagga バラモン (婆羅門の章) brāhmaṇa: m. 婆羅門, 婆羅門族 vagga: m. 群, 品, 章 383. Chinda sotaṃ parakkamma, kāme panuda brāhmaṇa, 断て 流れを 励みて 諸欲を 除け 婆羅門よ saṅkhārānaṃ khayaṃ ñatvā, akataññū'si brāhmaṇa. 諸行の …

ダンマパダで学ぶパーリ語 169 (381. 382.)

381. Pāmojja-bahulo bhikkhu, pasanno buddha-sāsane, 喜びに満てる 比丘は 喜べる 仏の教えを adhigacche padaṃ santaṃ, saṅkhār'ūpasamaṃ sukhaṃ. 到達すべし 境地に 寂静の 行の静まれる 安楽なる (喜びに満ち、仏の教えを喜べる比丘は、行の静まり安楽…

ダンマパダで学ぶパーリ語 168 (379. 380.)

379. Attanā coday'attānaṃ, paṭimāse attamattanā, 己により 励ませ/己を 省みるべし 己を/己により so atta-gutto satimā, sukhaṃ bhikkhu vihāhisi. 其は 己を守れる 具念の 安楽に 比丘よ 住す也 (自ら己れを励ませ。自ら己れを省みるべし。そは己れをま…

ダンマパダで学ぶパーリ語 167 (377. 378.)

377. Vassikā viya pupphāni maddavāni pamuñcati, 茉莉花が 如く 花々を 萎れたる 捨つ evaṃ rāgañca dosañca vippamuñcetha bhikkhavo. 斯くの如く 貪を/又 瞋を/又 捨つべし 比丘らよ (茉莉花(まつりか)が萎れたる花々を捨つる如く、斯くの如くに貪(とん)…

ダンマパダで学ぶパーリ語 166 (375. 376.)

375. Tatr'āyamādi bhavati, idha paññassa bhikkhuno, そこで/これは/初 也 此界で 智慧ある 比丘の indriya-gutti santuṭṭhi, pātimokkhe ca saṃvaro, 感官の守護は 満足は 戒に於ける 又 守護は mitte bhajassu kalyāṇe, suddh'ājīve atandite. 友等に 親…

ダンマパダで学ぶパーリ語 165 (373. 374.)

373. Suññ'āgāraṃ paviṭṭhassa santa-cittassa bhikkhuno, 空家に 入れる 心の寂静せる 比丘には amānusī rati hoti, sammā dhammaṃ vipassato. 非人の 喜楽 あり 正しく 法を 観ぜるには (空家に入りて心の寂静し、正しく法を観ぜる比丘には、非人(鬼神など…

ダンマパダで学ぶパーリ語 164 (371. 372.)

371. Jhāya bhikkhu mā pamādo, mā te kāma-guṇe bhamassu cittaṃ, 瞑想せよ 比丘よ 勿れ 放逸なる 勿れ 汝の 欲に 迷ひ行く 心が mā loha-guḷaṃ gilī pamatto, mā kandi dukkhamidanti ḍayhamāno. 勿れ 鉄丸を 吞む 放逸故に 勿れ 泣く 苦なる/是は/と 焼か…

ダンマパダで学ぶパーリ語 163 (369. 370.)

369. Siñca bhikkhu imaṃ nāvaṃ, sittā te lahumessati, 汲み出せ 比丘よ この 舟より 汲み出して 汝の 疾く/行く也 chetvā rāgañca dosañca, tato nibbānamehisi. 断ちて 貪を/又 瞋を/又 後に 涅槃に/行く也 (比丘よ、この舟より水を汲み出せ。汲み出した…

ダンマパダで学ぶパーリ語 162 (367. 368.)

367. Sabbaso nāma-rūpasmiṃ yassa n'atthi mamāyitaṃ, 全く 名色に於て 所の者 否/あり 我が物と為す asatā ca na socati, sa ve bhikkhū ti vuccati. 無きが故に 又 否 憂う 其は 実に 比丘 と 言はる (名色に於て聊(いささ)かも我が物と為すことの無く、…