蓮華草のブログ

ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。(中村元訳『ブッダの真理のことば・感興のことば』岩波文庫)

2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ダンマパダで学ぶパーリ語 122 (273. 274.)

20. Maggavagga 道 (道の章) magga: m. 道, 道路, 正道 vagga: m. 群, 品, 章 273. Maggānaṭṭhaṅgiko seṭṭho, saccānaṃ caturo padā, 諸道の内/八支の 最上なる 諸の真理の内 四の 句が virāgo seṭṭho dhammānaṃ, dvipadānañca cakkhumā. 離欲が 最上なる 諸…

ダンマパダで学ぶパーリ語 121 (270. 271. 272.)

270. Na tena ariyo hoti, yena pāṇāni hiṃsati, 否 それ故 聖者 なり それ故 生類を 害す ahiṃsā sabbapāṇānaṃ ariyo ti pavuccati. 不害 一切の/生類の 聖者 と 言はる (生類を害すが故に、それ故に聖者に非ず。一切生類の不害たる者が聖者と言はる。) 生…

ダンマパダで学ぶパーリ語 120. (268. 269.)

268. Na monena munī hoti, mūḷharūpo aviddasu, 否 寂黙により 牟尼 たり 昏迷の相の 無智の yo ca tulaṃ va paggayha varamādāya paṇḍito. 所の者 然して 秤を 如く 取りたる いみじきを/取りたる 賢者 (寂黙によりて牟尼たること無し、昏迷の相の無智なる…

ダンマパダで学ぶパーリ語 119 (266. 267.)

266. Na tena bhikkhu so hoti yāvatā bhikkhate pare, 否 それ故 比丘 そは なり 已故 乞食せむ 他に vissaṃ dhammaṃ samādāya, bhikkhu hoti na tāvatā. 生臭き 法を 受持して 比丘 なり 否 それ故に (他に乞食(こつじき)せむことのみ故に、それ故にそは比…

ダンマパダで学ぶパーリ語 118 (264. 265.)

264. Na muṇḍakena samaṇo, abbato alikaṃ bhaṇaṃ, 否 剃髪によりて 沙門 戒無き 虚偽を 語れる icchālobhasamāpanno samaṇo kiṃ bhavissati. 貪欲に入れる 沙門 如何でか たり (剃髪によりて沙門たること無し。戒無く、虚偽を語り、貪欲に入れる者が如何で…

ダンマパダで学ぶパーリ語 117 (262. 263.)

262. Na vākkaraṇamattena vaṇṇapokkharatāya vā, 否 言葉のみによりて 容色の美によりて 或は sādhurūpo naro hoti, issukī maccharī saṭho. 善き相の 人 たり 嫉める 物惜しみせる 狡猾なる (巧言によりて、或ひは令色によりて、善き相の人たること無し。…

ダンマパダで学ぶパーリ語 116 (260. 261)

260. Na tena thero so hoti yenassa palitaṃ siro, 否 それ故に 長老 そは たり それ故に/この 白髪の 頭 paripakko vayo tassa moghajiṇṇo ti vuccati. 旧り果てたる 歳が その 徒らに老ひたる と 言はる (その白髪の頭の故に、それが故にそは長老に非ず。…

ダンマパダで学ぶパーリ語 115 (258. 259.)

258. Na tena paṇḍito hoti yāvatā bahu bhāsati, 否 それ故 賢者 なり それ故に 多く 説く khemī averī abhayo paṇḍito ti pavuccati. 安穏なる 無怨の 無畏の 賢者 と 言はる (多く説くが故に、それ故に賢者に非ず。安穏にして怨み無く畏れ無き者が賢者と…

ダンマパダで学ぶパーリ語 114 (256. 257.)

19. Dhammaṭṭhavagga 道を実践する人 (如法の章) dhammaṭṭha: dhamma + -ṭṭha dhamma: [dhar-ma]*1 m. n. 法, 教法, 真理, 正義 √dhar(a): [Sk. dhṛ] 保つ, 支える -ma: 抽象名詞, 動作主名詞, 形容詞を形成する*2 -ṭṭha: =-ṭha a. [<√ṭhā] 立っている, 存…

ダンマパダで学ぶパーリ語 113 (254. 255.)

254. Ākāse padaṃ natthi, samaṇo natthi bāhire, 虚空に 足跡は 無し 沙門は 無し 外に papañcābhiratā pajā, nippapañcā tathāgatā. 汚れを喜べる 人々は 汚れ無き 真人達は (虚空に足跡は無し、沙門(たる所以)は外に無し(内にあり)、人々は世の汚れを喜び…

ダンマパダで学ぶパーリ語 112 (251. 252. 253.)

251. Natthi rāgasamo aggi, natthi dosasamo gaho, 無し 貪に等しき 火は 無し 瞋に等しき 不運の賽の目は natthi mohasamaṃ jālaṃ, natthi taṇhāsamā nadī. 無し 痴に等しき 網は 無し 渇愛に等しき 河は (貪に等しき火は無し、瞋に等しき不運の賽の目は無…

ダンマパダで学ぶパーリ語 111 (248. 249. 250.)

248. Evaṃ bho purisa jānāhi, pāpadhammā asaññatā, 斯く 君よ 人よ 知れ 悪法なり 御せざるは mā taṃ lobho adhammo ca ciraṃ dukkhāya randhayuṃ. 勿れ 其が 貪が 悪法が と 久しく 苦を 受けしむ (君、人よ、斯くの如く知れ、御せざるは悪法なり。その貪…

ダンマパダで学ぶパーリ語 110 (246. 247.)

246. Yo pāṇamatipāteti, musāvādañca bhāsati, 所の者 生物を/殺す 虚説を/又 語り loke adinnamādiyati, paradārañca gacchati, 世で 与えられざるを/取り 他の妻に/又 行く (生きものを殺し、また虚説を語り、世で与えられざるを取り、また他の妻の所に行…

ダンマパダで学ぶパーリ語 109 (244. 245.)

244. Sujīvaṃ ahirikena, kākasūrena, dhaṃsinā, 生き易き 無慚なる 烏のように勇ましき 厚顔なる pakkhandinā, pagabbhena, saṃkiliṭṭhena jīvitaṃ. 大胆なる 傲慢なる 汚れたる 生命は (無慚(むざん)にして烏のように勇ましく、厚顔にして大胆、傲慢にして…

ダンマパダで学ぶパーリ語 108 (241-243.)

241. Asajjhāyamalā mantā, anuṭṭhānamalā gharā, 不読誦/垢穢 聖典 不努力/垢穢 家 malaṃ vaṇṇassa kosajjaṃ, pamādo rakkhato malaṃ. 垢穢 容色の 懈怠は 放逸は 御せる者の 垢穢 (不読誦は聖典の垢穢なり、不努力は家の垢穢なり、懈怠は容色の垢穢なり、…

ダンマパダで学ぶパーリ語 107 (239. 240.)

239. Anupubbena medhāvī thokaṃ thokaṃ khaṇe khaṇe 順次に 賢者は 徐々に 刹那刹那に kammāro rajatasseva niddhame malamattano. 鍛冶工が 銀の/如く 除くべし 垢穢を/己れの (賢者は順次に少しずつ、刹那刹那に、鍛冶工が銀の汚れを除くが如く、己れの垢…

ダンマパダで学ぶパーリ語 106 (235-238.)

18. Malavagga 汚れ (垢穢の章) mala: n. 垢, 垢穢(くゑ) vagga: m. 群, 品, 章 235. Paṇḍupalāsova dānisi, yamapurisāpi ca te upaṭṭhitā, 枯葉の/如く 今や/なり 閻魔王の従卒/も 又 汝に 現前せり uyyogamukhe ca tiṭṭhasi, pātheyyampi ca te na vijjat…

ダンマパダで学ぶパーリ語 105 (231-234.)

231. Kāyappakopaṃ rakkheyya, kāyena saṃvuto siyā, 身体の憤怒を 御すべし 身体的に 御されたる たるべし kāyaduccaritaṃ hitvā, kāyena sucaritaṃ care. 身体の悪行を 捨てて 身体により 善行を 行ふべし (身体の憤怒を御(ぎょ)すべし、身体を御せる者た…

ダンマパダで学ぶパーリ語 104 (229. 230.)

229. Yaṃ ce viññū pasaṃsanti anuvicca suve suve 所の者 もし 智者達が 褒む 了知して 日々 acchiddavuttiṃ medhāviṃ paññāsīlasamāhitaṃ. 行ひに瑕疵無き 智慧ある 般若と戒を保てる (その者をもし智者が日々了知し、行ひに瑕疵無く、智慧あり、般若と戒…